色々紹介してくれていたが、さすがに冗長というか込み入りすぎな感があった。
本書の目的はITコンサルティングの基本ということなので、たしかに教養としては必要かもしれないけどたっぷり過ぎた印象。
ITコンサルタントとしての心構えや、いかにしてクライアントも答えのないところへ答えを導き出すのか、実際の活用シーンをダイジェストしてくれるととても嬉しかった。
とはいえしっかりと実のあるツールをたくさん紹介してくれたのは勉強になった。

第4章：ITコンサルタントのスキル

コミュニケーション力、業務知識

問題解決力やファリシテーション力などあげられているが、個人的にはコミュニケーション力と業務知識が必須だと思う。
業務知識がないとクライアントと会話が成り立たないし、共通理解を深めるためにはコミュニケーションが必須。
一口にITコンサルタントと言っても様々なスキルエリアがあるので一概に言えないが、私のようなSIerのバックグラウンドを持っている人なら上記の2つを身につければ十分活躍できると思う。

総括

第5章：ITコンサルタントのキャリア、第6章：ITコンサルタントになるための就職・転職ノウハウもあったけど、このへんは正直あまり私には必要なかったので割愛。
結局は自分でどのようなキャリアにしたいかだし、どのような環境に身を置きたいのか、で業界や会社、職種を選べば良い。
その際にイメージと実態が乖離しないように、本書はとっても役に立つと思う。
SIerの延長にITコンサルタントはない、とはっきり言ってくれているし、私も同じ理解。
そもそも業界、ビジネスモデルが違うので報酬も異なるし事業内容が同じなわけない。
目下大人気の職種ではあるけれども、大きく勘違いして業界に飛び込んでいる人も見かけるので、ITコンサルタントに興味がある方は一読してから再考してみて頂きたい。

ITコンサルティングの基本、とてもおすすめです。

新版　ITコンサルティングの基本　この１冊ですべてわかる