Gitが、おもしろいほどわかる基本の使い方33〈バージョン管理、SourceTree、Bitbucket〉
- 作者: 大串肇,久保靖資,豊沢泰尚
- 出版社/メーカー: エムディエヌコーポレーション
- 発売日: 2015/05/26
- メディア: 単行本
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はじめに
Gitももちろんわかるようになりますが、特定のツール、BitBucketとSourceTreeの使い方を軸としたGitがわかる本です。
上記2つのツールを利用するなら、挿絵も多くて目に飛び込みやすく、良い本だと思います。
リポジトリホスティングサービスがわかる、という構成ではないので気を付けてください。
fast-forward
SVNやCVS、VSS等の中央集権型のソース管理ツールを主に利用している方ですと、fast-forwardという言葉は馴染みがないと思います。ざっくり言うと、「最新のソースと同期がとれている」ないし、「最新のソースをローカルに反映できる」がSVN等と対比できる状態です。
このあたりは、挿絵も交えてわかりやすく説明されています。新しくGitを利用される方は理解しておかないと、ちょっと躓いてしまうかもしれません。
リモート/ローカルリポジトリ
こちらも、中央集権型のソース管理ツールとは大きく異なる部分です。
リポジトリは大きく2種類、「マスター」と「自分専用」に分けられます。
※PJによって運用が異なることもあると思います。
で、「マスター」から「自分専用」リポジトリをクローンすることで分散型の構成が実現されています。
ブランチ、マージ
Gitでは、「ブランチの切替」「ブランチのマージ」ということが頻繁に利用されます。
前者はその文言の通りなのですが、
ブランチの切替=チェックアウト
です。コミットを起点にするので、SVNに慣れている方はちょっとびっくりするかも。
コミット≠マスターへ反映
なので安心です。前項の、「自分専用」のクローンリポジトリへのコミットだからです。
この、"コミット"のハードルが下がることで、ソースをローカル管理から手離れしやすくなるのはいいことです。
ある程度のPJになると人の入れ替えも当然ありますから、引き継ごうと思ったら端末ごと、なんてこともよくありますし。
そういう場合、大体失敗するんですよね。
マージについては、言葉通りなので詳細は割愛しますが、どんな単位でブランチを作成するのか、開発が終わったらブランチは削除するのかとか、なんだかんだで事前に決めないといけない運用は多々あります。
実際にGitを利用してみて
Gitは分散型のリポジトリホスティングサービスで、チーム開発により向いていると言われています。
直近で50名程度の開発PJでGitLabを利用しましたが、最終的には人間のコミュニケーションが肝心だな、という感想です。
Gitがダメ、というわけではなくて、決して魔法のツールではないということです。
GitとSVN
私はここ2年くらいまでGitを利用したことがなかったSVNマンだったのですが、いくつかのPJでの実務利用を経た上で、復習のためにこの本を読みました。
なので目的とはちょっと合わない本だったのですが、まずGit慣れしたいSVNマンにはなかなかおすすめの本です。