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文系プログラマーと中途採用のキャリアパス

note.mu
こちらの記事を読みました。
なんだか悲しいですし、何より私も入社当時は同じような境遇でした。

新卒入社

私は2009年度に大学院を卒業しました。
リーマンショックによる就職氷河期一期生みたいなものです。
一応、国立大学の大学院卒なんですが、推薦がただの面接チケットと化していました。
もちろん私の素養もありますが、周りもかなり就職活動が難航し、
残念ながら自殺者も出たほどです。

そして、当時としてはかなり遅めの8月に、大して望んだわけでもない中小企業に内定を頂きました。
外野からすれば、「もっと探せば自分に合う会社を見つけられるよ」と言いたくなるのもわかるのですが、
猛暑の時期までずっと就職活動をしていた当人からすれば、
それは死の宣告並みに辛い言葉なのです。

挫折

大変失礼な話なのですが、新卒で入社した会社には、
私のような新入社員がたくさんいました。
マッチする言葉が浮かばないのですが、学生で言えば"仮面浪人"でしょうか。
同期で集まって出てくるのは、「どうする?続ける?」みたいな話ばかりです。
これが入社数年ならまだいいのですが、数ヶ月ですからね。

入社後すぐ、私は自分の失敗に気付きます。
何より私は飽きっぽく、新しいことをするのが大変好きなのですが、
割り当てられた仕事は生産管理の仕事で、少なくとも当時の私には
新しいことが求められるポジションとは思えませんでした。

改めて開発のポジションに変わることができないか、
当時の上長へ相談したのですが、数年は難しいと回答をもらいました。

しかし、ただでさえ数ヶ月で飽き飽きしていた私には、
1年ですら耐えられそうにありませんでした。

決して工場で働く方々をどうこう言うつもりはないのですが、
私には全く合っていませんでした。
就活に失敗したのはもちろん、所謂自己分析が甘すぎたのです。

結局、私は1年で会社を辞めてしまいました。

第二新卒

2019年現在もそうですが、私が二度目の就職活動をした2010年も、
第二新卒市場はなかなか活況でした。

リーマンショック後ということもあり、
本来はもっと力を発揮できる場所にいるべき人たちが、
色々な理由で市場に飛び出していたのでしょう。

私個人に大変な能力があるわけではありませんが、
もし、私を採用してくれる奇特な会社があるなら
本当に粉骨砕身の思いで働くつもりでした。

それぐらい当時の仕事が合っておらず、飢えていました。

結果としては、二社から内定を頂くことができました。
二度目の就職活動の際には、会社を探す軸をしっかり決められていました。
自分で考えて仕事する環境、アウトプットが目に見える評価制度、
人の2倍成長できる環境、が条件でした。

今いる場所を飛び出したい思いがあるのですから、
面接に向かうにあたって気に病むことは一切ありませんでした。

とにかく自分の思いを伝えて、それに答えてくれる会社かどうかだけです。

シンプルですが、これが核心です。

中途入社

内定を頂いた二社のうち、最後は人柄で選びました。
人柄というのは、決して優しそうなどということではありません。
一緒に働けるかどうか、です。
これから人生の大半を勤務時間で占められるわけですから、
ともに働く人を見極めることはとても重要です。

幸い、私はその辺は敏感な方です。
自信を持って、現在の会社を選びました。

キャリア採用

現在の会社には、実は第二新卒としてではなく、キャリア採用として入社しました。
上司も上に話を通すのに苦労したのではないでしょうか。
組織を強くするためにキャリア採用するのに、
全くのノンキャリアが入社するのですから、下手すれば穀潰しになります。
我ながら幸運でした。

2倍の成長

前述の通り、私は2倍の成長を求めていました。
一年浪人し、大学院にも行かせてもらい、
そのうえ1年で新卒入社の会社を出たのですから
ストレートの学部卒の人と比べると社会人経験はまさに半分です。

当時の私を支えていた力は、怒りでした。
外に出すという怒りではなく、こんな自分は自分が許さない、
という自己嫌悪にも近い怒りが私を頑張らせていました。

入社当時は文字通り右も左もわからず、お恥ずかしいことに
当時のOJT(キャリア採用にOJTを付けてくれました笑)に、
ファイルパスを入力する際に「¥」マーク押してと言われても
キーボードのどこに¥マークがあるのか見つけられませんでした。

家に帰って泣きました。

恥ずかしいのはもちろん、何もできない自分が認められませんでした。

それからは誰よりも努力し、手を抜かなかった自信があります。
辛かったですが、楽しかったです。

これが私の求めていたものでした。

5年後、私は社内の同世代を追い抜きました。
同世代に追いつくことを目指したわけではないですが、
なりたい自分へのWBSに対してキャッチアップできた気がしました。

成長の先

入社して8年が経ち、当初の目標は達成しました。
今、少しだけ余裕というか、余白とも言える感覚があります。
目標を見失ったとも言えます。
とはいえ幼い娘もいるので暇ではないのですが。

そこで、ちょっと振り返ったり整理する必要があるなと思い、
Qiitaやこのブログで情報を外に発信することにしました。

いつかこのお話が、どなたかの助けになれば幸いです。