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【書評】ラプラスの魔女

ラプラスの魔女 (角川文庫)

ラプラスの魔女 (角川文庫)

  • 作者:東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2018/02/24
  • メディア: 文庫
Amazon 楽天市場

お正月を利用して、久しぶりに東野圭吾さんの本を読みました。
同じ理系出身だからなのか、なんだか文体に違和感がなくて自然に読み進められるんですよね。
映画化にも非常に協力的で、どんどん使ってください、という姿勢も好きです。

評価

ラプラスの魔女は文庫が2018年に出版されています。
実は2019年の夏に購入していたのですが、見事な積ん読です😭
余談ですが、私は文庫や薄めのハードカバーなら書籍を購入します。
紙に触れて、めくり進める方が「読んだぁー」と感じるので、ほどほどの重量なら書籍を選んで通勤時間に読みます。

読みやすさ:5

このカテゴリは私の好みもあると思いますが、他の作家さんに比べてぶっちぎりです。
文体がはっきりしていて、小説でありながらも要点がまとまっているように感じられるんです。
「そんなこと考えて小説読まねーよ❗」
という方が多そうですが、私にとって頭に入って来やすい文章とはそんなものなんです😗

深み:2

他の作品と比べて、今作は結構あっさりとした感じです。
奇抜な捻りはないですし、スーパーマンがサイコパスを勧善懲悪するようなストーリー(失礼!)なので、ミステリーとしては平凡以下と言わざるを得ません。

新感覚:4

東野圭吾さんの作品には様々な「天才」が登場します。
今作の天才は二人登場しますが、ひと味違った「天才」です。
すべての作品を読んではいないですが、かなりぶっ飛んだ常軌を逸した天才たちです。
人によっては現実味がなさすぎて感情移入が難しいかもしれませんね。
逆に、ジョーカーキャラになり得る人物を二人も登場させて、それでもなお物語を成立させられたのは対抗馬が論理や倫理が通用しないサイコパスだったからかもしれません。

そういった意味では新鮮味がありました。
一方でミステリーとしては、、という評価もできてしまいますね。

すっきり:3

登場人物が若干ぶっ飛び気味なので、物語がどう決着するのかハラハラしてしまいましたが、割と平凡な終わり方です。
驚くこともなく、へんな余韻もなくすっきりと読み終えられます。

収まり:3

「すっきり」カテゴリと少し被ってしまいますが、物語中盤でとっ散らかった伏線を終盤にかけて上手く拾い上げていきます。
が、最終的にはサイコパス野郎を勧善懲悪しちゃう物語なので、途中から予定調和を感じてしまいます。
収まってはいますが、「そう来るかぁ~❗」というのはないです。

総評

いつも通り東野圭吾さんらしく、読みやすさは抜群です。
複数の人物のストーリーを断片化させて、終盤にかけて繋ぎ合わせるのがとてもスムーズだなぁ~と毎作品感じます。
今作は飛び抜けた良作という感じはしませんでしたが、東野圭吾さんの入門作品としてはとても読みやすいです❗
毎日通勤時間だけの読書でしたが、4日くらいでサラッと負担なく読めました。
この「負担がない」というのが個人的に東野圭吾さんの高評価ポイントなんです。
途中で疲れないし、覚えること多すぎてストーリーに集中できない~ということもありません。
ミステリーなのに負担なく読めるって、なかなかないと思うんですよね。

東野圭吾さんの作品では、どちらかが彼女を殺したが一番好きです。
今作を読んで気になった方は、ぜひ読んでみてくださいね😁

ラプラスの魔女 (角川文庫)

ラプラスの魔女 (角川文庫)

  • 作者:東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2018/02/24
  • メディア: 文庫
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