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映画 「この世界の片隅に」

ジャケット


AmazonPrime会員特典で観ました。
以下、ちょっとだけネタバレしてるので気を付けてください。

あらすじ

物語としては、よくある(よくあっちゃ駄目なんですが)戦時中のお話です。
舞台は広島です。

アニメ映画なのですが、タッチが独特で、アニメ映画としてはあまり記憶にない雰囲気になっています。何より、主人公のすずさんの表情が大変豊かに描かれていたのが印象的です。

物語はそのすずさんが、お使いの帰りに人さらいのお化けに捕らわれる、ファンタジーなのかな?と思わせるような始まりです。

すぐに現実に戻り(冒頭の上記のシーンは最後の伏線になります)、すずさんはよく知りもしない青年の元へ嫁ぐことになります。

ここから一気にファミリー感が強くなって家族団欒のシーンが中心になります。

そしてその、家族団欒を壊すように戦争が激化していきます。

そんな中をすずさんなりに、成長しながら家計を切り盛りしていくのが中盤の物語でした。このあたりはすずさんと、その家族が少しずつ馴染んでいく様子が描かれていて、まだまだほんわかした雰囲気です。

それが物語終盤になると、人の死が日常的になり、すずさんになついていた姪と、自身の右手を失います。

これは二つの大きなものを失ったことをイメージさせます。1つは、嫁いだ先の大切な家族。もう一つは、絵を描くことがとても好きで、得意だったその右手。

この二つを失ったすずさんは、人が変わったように元気がなくなり、そんな中で終戦を迎えます。

物語の序盤では考えられない、すずさんの慟哭が心に響きます。

すずさん

のんさんが演じてたんですね。すずさんの雰囲気にぴったりです。広島の言葉も覚えたんでしょうか。合っているのかは私は分かりませんが、怪演だと思います。タレントや俳優を強引に声優に充てるのは好きじゃないんですが、このすずさんはのんさんにしかできないと思います。

さいごに

恋愛結婚でないところなどで時代を感じたり、全体を通すと、ただの戦争映画じゃないとわかります。
主人公すずさんが、厳しい戦争の中を生き延びて、大きく成長することを描いた作品なのかな、と感じました。

2016年と少し前ですが、とてもおすすめです。

よければ以下もどうぞ。

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